発達障害の夫と離婚できるか?
最終更新日 2022年12月13日
夫は発達障害だと思います。我慢の限界なので離婚できますか?
そのようなご相談が寄せられることがあります。
- 夫の言動が理解できない・・
- 夫は私を含め人と気持ちを通わせ合うことができないようだ・・
- 夫は子育てに無関心で困る・・
このように悩んでおられる方はいらっしゃいませんか。
しかし、たいていの奥様は、
- 夫は世間体が良く、会社では出世頭。
- このようなことで悩んでいる私の方が妻としてふさわしくないのでは?
- 子のことを考えると、今すぐは離婚できない・・
などと考えて我慢してしまい、結果として夫婦関係をもっと悪化させてしまいがちです。
実は、夫のこうした言動が原因となった離婚相談は思いのほか多く、当事務所ではおおむね全体の2割程度に及びます。
当事務所では、そうしたご相談を多数お聞きしているうちに、夫のそうした言動の背後に、アスペルガー症候群などの発達障害が疑われるケースが多いことに気づきました(もちろん、発達障害を持つ方を差別する趣旨ではありません。)。
たとえば、アスペルガー症候群とは、ICD-10(診断ガイドラインの1つ)によれば、
「関心と活動の範囲が限局的であり、自閉症と同様のタイプの相互的な社会的関係の質的障害」
が特徴であり、自閉症と異なるのは、
「言語あるいは認知的発達において遅延や遅滞がみられない」
ことです。
そして、この病態は、約8:1で男児に多く出現し、青年期から成人期へと異常が持続する傾向が強いとされています。
発達障害を持つ夫に、奥様は結婚前から違和感を覚えつつも、何とかなると考えて結婚に踏み切ったものの、夫が家族に無関心で、奥様のストレスを理解しないことに不信感を強め、ある時点でご離婚を決意されるという流れをたどることが多いようです。
当事務所では、こうした事例を多く取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。