熟年離婚をする原因や夫婦の特徴について
最終更新日 2022年12月13日
法的に明確な定義はありませんが、一般的にはおよそ20年以上結婚生活を送っていた夫婦の離婚が「熟年離婚」に該当するといわれています。
離婚原因はさまざまで、相手の不倫やハラスメント、性格の不一致などが挙げられます。
また、熟年離婚をする夫婦にはその傾向や特徴が見受けられることもあります。
今回は熟年離婚をする原因や夫婦の特徴についてご説明します。
熟年離婚をする夫婦の特徴
妻が夫に切り出す例が多い
長年の不倫やDV、モラハラといったはっきりとした離婚原因があることが多い
子どもが大きくなったことがきっかけで切り出すことが多い
婚姻期間が長くなりがちなため、財産分与や離婚慰謝料が高額になりがち
離婚後の生活を考え躊躇する方が多い
こうしたことが、熟年離婚の特徴です。
つまり、熟年離婚は、長年の問題が蓄積してこじれている点、主に経済的側面で争う点、老後の生活に直結する点が特徴といえます。
そして、預貯金、退職金、不動産、株式、投資信託といった多数の財産の処理が問題となります。
しかも、関係者が高齢であったり、証拠が古く散逸していたりするため、一筋縄では解決しないことが多いようです。
離婚に強い弁護士でなければうまく解決に導くことは困難でしょう。
この点、当事務所は、FP1級(ファイナンシャル・プランニング技能士1級)の弁護士が在籍し、豊富な離婚案件の取り扱い実績があります。
熟年離婚におけるこうした特徴を踏まえ、しっかりとご相談に乗ることが可能です。
もちろん、お客様のお立場に十分配慮し、秘密は厳守いたします。
熟年離婚についてお悩みの方は、お気軽に当事務所までご相談ください。
熟年離婚に当たり気をつけるべきこと
こちらでは、上記の金銭だけでなくほかにも気をつけておくべき熟年離婚に当たっての確認事項についてご紹介します。
法律上の離婚原因があるか
民法第770条には、離婚について下記のように明記されています。
下記の条件のいずれかを満たしていない場合、離婚は難しいと言えます。
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1 配偶者に不貞な行為があったとき。
2 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
4 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
※出典:e-Govポータル (https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089)
親権
熟年離婚の場合,子どもが成人している場合も多いため親権を考えなければならないことは少ないです。
しかし、遅くにお子さんを授かるなどして、未成年の子どもがまだいる場合、どちらが親権を持つかを決めなければなりません。
夫婦間の話し合いはもちろん、子どもの意見も聞き入れたうえでどちらが親として面倒をみていくのかを決めるようにしましょう。
疾病時
離婚後、疾病にかかった際に誰が助けてくれるのかも検討しなければなりません。
自身で体を動かせる程度であれば救急車を呼ぶことも可能ですが、ゆくゆく介護が必要になった場合などについても考えておく必要があります。
おわりに
今回は熟年離婚をする原因や夫婦の特徴についてご説明しました。
熟年離婚をする原因としては長年の不倫やDV、モラハラといったはっきりとした離婚原因があることが多い傾向にあります。
離婚を切り出すタイミングは子どもが大きくなった時などで、そのような場合は婚姻期間が長くなりがちなため、財産分与や離婚慰謝料が高額になる傾向にあります。
預貯金、退職金、不動産、株式、投資信託といった多数の財産処理が問題となります。
また金銭面だけでなく離婚時には離婚後の生活、つまり金銭面や子どもの親権、疾病時の対策などを検討する必要があります。
離婚後も安心して生活をしたい方は、十分に検討したうえで弁護士に相談し、離婚の話し合いに踏み切るようにしましょう。