男性医師が離婚する場合の注意点は何ですか?
最終更新日 2022年12月13日
男性医師が離婚する場合の注意点は何ですか?
そのようなご相談が寄せられることがあります。
男性医師(又は歯科医師)が離婚する場合や不貞の慰謝料を請求されている場合、次のような点に注意が必要です。
お立場の問題
医師が離婚する場合や慰謝料請求される場合、一番の問題は、お立場ないし風評に関する問題です。
当事務所にも少なからず医師がお見えになりますが、皆様おっしゃるのが、お立場上離婚等でもめていることを公にしたくない、穏便に素早く離婚や慰謝料問題を終息させたいということです。
しかし、裏を返せば、そのことが相手方の交渉材料とされてしまうということです。
相手方は、夫である医師が世間体を気にしているという弱みを突いて、有利な条件で離婚を迫ったり、高額の慰謝料を請求したりすることがあります。
財産をめぐる問題
また、医師の平均年収は、平成22年の統計で1141万円と高額であり、余剰資金をもとに相当の資産をお持ちの方が多いようです。
ただ、医師の仕事は一般に激務であることから、資産運用にまで手が回る方は少ないようで、資産といっても、単に多額の預貯金を保有しているということが多いようです。
このことは、相手方から見れば、単純に財産分与や慰謝料をとりやすいということになります。
親権をめぐる問題
男性医師が開業医等で、お子様がいる場合、離婚により妻側に親権をとられることになると、事業継承者がいなくなるという問題が生じます。
そのような事態にならないよう、親権が争われる場合に備え、監護の実績や監護能力などを示すための十分な準備が必要です。
また、不幸にして親権をめぐる争いが生じてしまった場合は、親権をとるための主張立証のポイントがありますので、それらをしっかり主張立証していくことが必要です。