養育費はいくら?どうすればもらえるのか?
最終更新日 2024年9月10日
- 養育費の相場を知りたい・・
- 学費を加算したい・・
そのようなご相談はとても多いです。
ここではまず、養育費の意味や相場について説明します。
養育費とは
養育費とは、子どもを監護していない親が子どもを監護している親に支払う、子どもが社会人として自立するまでに必要となる費用です。
衣食住の経費や教育費、医療費、娯楽費など、自立するまでに必要となるすべての費用が養育費にあたります。
期間の終わりは、成人する20歳や高校卒業までの18歳、大学卒業までの22歳などさまざまです。
財産分与や慰謝料は一括で支払うのが原則ですが、養育費は通常定期的に支払うものとされます。
養育費は、基本的には、月々いくら支払うという形で取り決めをすることになります。
養育費はいくらもらえるのか?相場は?
話し合いでその金額が合意できれば良いですが、目安が分からなければ、話も進まないでしょう。
また、養育費を支払う義務のある側の経済力であったり生活水準がどういったものであるのかということを、細かく調べたり計算したりしなければ養育費の金額が分からないというのであれば、面倒で養育費を決めるだけで一苦労ということになります。
そこで、養育費の目安、相場を簡単に、早く知ることができるように、裁判官の研究報告という形で、養育費の算定表を作成しています。
この算定表は、養育費をもらう側と支払う側のそれぞれの収入のバランスに応じて養育費の目安を示すことを基本的な考え方としています。
養育費算定表を利用して養育費の目安を知るためには、養育費をもらう側と支払う側のそれぞれの年収の金額が必要となります。
また、算定表には、「給与」と「自営」という欄があることから分かるように、給与所得者であるのか、自営であるのかによって、養育費の金額は変わってきます。
このように、養育費算定表を利用するためには、年収がいくらかということが必要となってきます。
もしも、別居した後に離婚の話をしようと考えている場合には、年収の分かるものをコピーするなどして、相手の年収を把握できるものを持って別居した方がよいでしょう。
年収を把握できる基本的なものとしては、給与所得者の場合は「源泉徴収票」、自営業者の場合は「確定申告書」ということになります。
また、養育費算定表では、子どもの年齢について0~14歳と15~19歳の2区分があります。
子どもの人数(1人~3人)と組み合わせることにより、9種類の表が用意されています。
年齢についての区分が2種類あるのは、子どもが大きくなれば当然、学費などにかかる費用が多くなるからです。
以上のように、養育費の算定表はあるのですが、ご本人では分かりにくい部分もあるかと思います。
また、例外もあるのが悩ましいところです。
養育費はどのように決めるのか?
夫婦が離婚の際に協議が成立すれば、その内容で決まります。
この場合、後日強制執行できるよう、公正証書(執行証書)を作成します。
協議が成立しない場合は、離婚前であれば、離婚調停を申し立て、その中の1項目としてで話し合います。
離婚後の場合は、養育費調停を申し立てます。
申立書の提出先は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所になります。
調停が成立すれば、その内容で決まります。
離婚調停が不成立になれば、養育費は決まりません。
他方、養育費調停が不成立になれば、自動的に審判手続に移行し、裁判官が審判を下しますので、その内容で決まります(不服申立てされれば、上級審で決まります。)。
ただ、それまでに自分に有利な主張立証を行っておかないと、家庭裁判所自身の調査に限界がありますので、不利な審判を命じられるおそれがあります。
そこで、少しでも有利な主張立証を行うため、経験豊富な弁護士に相談、依頼することをお勧めします。
裁判所で決められた内容は、後日強制執行が可能な調停調書や審判書、判決書、和解調書などに記載されます。
養育費はどのように回収するのか?
以上の決め事に基づき、相手方が任意に支払えば、問題ありません。
しかし、任意の支払いがない場合は、相手方の財産を差し押さえ、養育費を回収することになります。
差押えは、ご自身でもできないわけではないですが、やや難しいので、弁護士に依頼することをお勧めします。
当事務所は、養育費についてお悩みの方の相談を日々受けており、養育費に関する多くのノウハウを持っています。
具体的な養育費について詳しく知りたいという方は、当事務所にお気軽にご相談ください。