夫の要求を拒んで不利な内容の財産分与の実施を回避し、子らの進学費用を確保して調停離婚できた解決事例

最終更新日 2024年6月9日

ご相談

Xさん(40代、女性、公務員)は、夫であるY(40代、男性、公務員)が、婚姻生活を送る上での価値観の違いという理由から弁護士を代理人に就けて離婚を求め生活費の支払についても消極的な態度を示してきたため、対応に困り今後の方針を相談すべく当事務所を訪れました。

当事務所の対応

Xさんから依頼を受けた当事務所は、まずはXさんの今後の生活を経済的に安定させるべく、Yに対し、法律上相当な金額の婚姻費用の支払を求めるとともに具体的な離婚条件についての交渉を始めました。

その中で、婚姻費用については、交渉当初の段階でYから相当額の仮払金の支払を受けることができましたが、主に婚姻費用や養育費の最終的な金額の点で議論が平行線になり、紛争が長期化の様相を呈してきたことから、解決を図るため調停申立てを行いました。

Xさんは調停前の交渉段階において、子供名義預金やXさん名義の資産を子供の将来の進学資金として残すためこの度の離婚に際して財産分与を行わないことを求め、Yはその要望に大きな異を唱えていませんでしたが、調停段階においてはYの態度が変わり、Yは、子供名義預金を含めて財産分与を実施することを求め、さらには、将来子供が進学した場合に生じ得る特別な費用の負担について一切応じない姿勢を強く示してきました。

当事務所は、将来の進学に伴う特別な費用の負担を拒むYの主張は子供の将来の利益を十分に考慮していないこと、本件で仮に財産分与を行えば主として子供の進学費用を取り崩すことからYの主張が相当でないことを丁寧に調停委員に説明し、自身の主張に応じるよう求めるYに対しては、養育費等の条件面で適正な内容を求めるためこちらは提訴を辞さない姿勢であることを強く示し対抗しました。

当事務所の対応の結果

そうしたところ、上記の対応が奏功し、最終的にYの譲歩を引き出した上で、財産分与の実施を回避し、かつ、子供の将来の進学費用の負担について調整の余地を残したXさんに有利な内容で調停離婚を成立させることができました。

解決のポイント

財産分与が問題になる事案において、今ある資産を子供の将来の進学費用のために分与せず自身の手元に残しておきたいと要望される方は多くいます。

当該資産が共有財産の場合、財産分与制度の根底にある当事者間の公平という概念上、そのような要望が法的に認められにくい面があるのは事実ですが、場合によっては、交渉により今ある手元資産を子供の将来の学資のために残すという結果を得ることも可能です。

本件では、当事務所の粘り強い説得や強気な交渉態度が奏功し、依頼者にご満足いただける結果を提供することができました。

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