最終更新日 2022年2月14日
ご相談
Xさん(女性・40代・無職)は、夫であるY(男性・40代・会社員)の日々のモラハラに耐え兼ね、別居をしていました。
Xさんとしては、早期に離婚をしたかったのですが、XさんからYに離婚の話を持ち掛けても、一向に応じてくれようとしませんでした。
そこで、Xさんは、当事務所を訪れ、Yとの離婚協議について依頼をしました。
当事務所の取り組みとその結果
当事務所が介入し、Yと交渉を始めたことで、Yも離婚に応じる姿勢を示すようになりました。
他方、離婚条件では、お互いの言い分が平行線をたどっている状況でした。
Xさんとしては、不動産の購入時に頭金を支出していたことから、不動産の売却益を多めに取得することを望んでいましたが、Yはそれを拒否していました。
しかし、近傍類似の不動産の売り出し価格などを調査したところ、不動産を売却したときに、売却益が出るか否か微妙であり、仮に出たとしても金額は大きくならないことが予想されました。また、残ローン額が売却価格を上回っている可能性さえありました。
そこで、当事務所は、方針を転換し、不動産の売却益の点については譲歩する代わりに、離婚後の扶養として、財産分与の額を一定程度上乗せするようYに求めました。
すると、Yもこれに応じ、Xさんは離婚後の生活資金を受け取ったうえで離婚することができました。
解決のポイント
離婚条件をめぐる交渉において、有利な条件で合意をするためには、状況に応じて、臨機応変な対応をすることが必要です。
本件においては、従前の主張に固執せず、不動産の市況なども考慮に入れながら、交渉に臨んだことで最終的にベターな解決を得ることができました。