最終更新日 2022年6月14日
ご相談
Xさん(40代、女性、会社員)は、夫も子どももいる身でしたが、夫とは数年前から家庭内別居となり、夫から署名押印済みの離婚届を受領していました。
その後、同じ職場の部下Y(20代、男性、会社員)からアプローチされたことから、交際を開始し、その後プロポーズを受けるに至ったため、Xさんは、夫から預かっていた離婚届を提出し、夫と協議離婚しました。
ところがその後、Yの両親から結婚を反対されているなどと言われ、Yから別れを切り出されるとともに、次第に、Yと連絡が取れなくなりました。
Xさんは、結果的に子どもから父親を奪ってしまったとの後悔から体調を崩し、Yのことを思い出すたびに憎しみが生じる状況であったことから、知人の紹介により、現状にけじめをつけ、次の一歩を踏み出すために、当事務所を訪れました。
当事務所の活動
当事務所は、Xさんと夫とは家庭内別居しており夫婦関係が破綻していたことから、XさんとYとの婚約は保護に値するものと考えました。
そこで、当事務所は、Xからこれまでのいきさつをつぶさに聞き取ったうえで、書面に起こし、Yに内容証明郵便で相当額の慰謝料を請求しました。
活動の結果
その結果、Yから連絡があり、請求額の一部につき任意の支払いを受けることができました。
Xさんは、現状にけじめをつけようとしただけであって、多額の金銭がほしかったわけではなかったので、それ以上請求を行わないこととして、本件は終了しました。
Xさんは、ようやく現状にけじめをつけ、次の一歩を踏み出すことができると、ほっとしたご様子でした。
解決のポイント
男女間のトラブルは、理屈や金額よりもむしろ、感情面での納得が重視されます。
当事務所は、Xさんからの聞き取りの結果、Yは優柔不断な人物ではあるが、その心情には訴えることができるものと考え、これまでのいきさつ、Xさんの心情を内容証明郵便にもりこむことで、Yによる任意の支払いを期待するという方法を取り、本件の解決を見ることができました。