最終更新日 2021年8月17日
相談
Xさん(30代、男性、会社員)は、妻の不貞が原因で離婚をすることとなったため、不貞相手であるYさん(30代、男性、会社員)に対して慰謝料を請求したいと考えていました。
しかし、Yさんと交渉をどのように進めていけばよいのかがわからなかったため、当所に不貞慰謝料請求の交渉代理をご依頼されました。
当所の活動とその結果
まず、Yさんについては、その正確な所在地などもわからない状態だったので、Yさんの所在地等を調査したうえで、Yさんに書面を送付して交渉を開始しました。
Yさんとしては、慰謝料請求に応じるつもりはないようであり、自身も弁護士に依頼をしました。
その後、Yさんの弁護士からは和解案として数十万円という額が提示されましたが、当然、Xさんとしては納得のいく金額ではありませんでした。
そこで、当所としては、訴訟になった場合の慰謝料相場を念頭に、その金額よりも少し高めの金額を和解案として提示するとともに、それで合意ができないのであれば訴訟を提起すると伝えました。
そうしたところ、Yさん側からその金額での和解に応じるとの返事が返ってきました。
解決のポイント
不貞慰謝料請求で相手方に弁護士が就いた場合、訴訟で認められる金額より低い金額で和解をしようと持ち掛けてくるケースが多くあります。
そうしたケースでは、訴訟をした場合に認められるであろう慰謝料の金額を念頭に交渉を進めていく必要があります。
訴訟には時間やコストがかかるので、相手方としてはできれば訴訟を避けようとします。特に、相手方が不貞の事実を周囲に隠している場合にはその傾向はより顕著になります。
そこで、訴訟での認容額を想定した交渉を行うことで、当方に有利に交渉を進めていくことができるようになります。
本件では、上記のような姿勢で交渉に臨んだことにより、交渉段階で早期によい結論を得ることができました。