別居中の夫が弁護士を付けて通知してきた!相談事例に弁護士が解説!

最終更新日 2021年9月29日

質問

別居している段階です。

別居中にはほとんど交流はありませんでしたが、私はお互いの冷却期間であるという認識で別居に応じておりました。

一方の相手方は離婚へ向けての別居という認識であったように感じます。

ここにきて、私の離婚の意思が固まり、現実的な離婚の話を進めようとしているところです。

相手方は既に離婚の意思を固めており、事前に色々なことを調べていたように思います。

すると、話し合いをするものと考えていたのですが、相手方は弁護士に私たちの離婚の件について委任をした模様で弁護士より特定記録郵便により通知が届きました。

弁護士に連絡をとること、以後は相手方・親族等に連絡をしないようにとする旨の内容が記載されておりました。

この場合(現在の困っている状況)

当然弁護士は相手方の利益や弁護士自身の報酬のために行動をするため、この弁護士の活動は私にとってはフェアなものではないと考えられますか。

フェアではないため、家裁の調停を申し立てるべきでしょうか。それとも、私も弁護士に委任すべきですか。

相手方の委任を受けた弁護士と話をする際に気をつけるべき点は何かありますか。また、一人で対応して問題ありませんか。

弁護士からの回答

まず、相手方弁護士の活動について、相談者様のおっしゃる通り、弁護士は依頼者にとって最大の利益を実現する目的で活動をいたします。

当事者双方を公平に判断するのは裁判官の役割であり、弁護士の役割ではございません。

したがいまして、相手方弁護士がフェアでない活動、すなわち相手方に有利な活動を行うことは当然であり、またそのことで相談者様が相手方弁護士を責めることもできないかと思います。

次に、家裁調停を申し立てるべきか、という点についてご回答いたします。

協議と調停にはそれぞれメリット・デメリットがございますので、一概にどちらがよいとは言えません。

協議のメリットとしては、短期間での解決が可能となること、裁判所の判断に捕らわれず柔軟な解決が可能であることなどです。

一方、調停のメリットは、調停委員や裁判官からの説得が期待できること、訴訟を見据えた内容の合意が見込めることなどです。

当事務所では、依頼者様のご事情をうかがった上で手段を選択しております。

相談者様についても、詳細なご事情をうかがわなければ判断いたしかねる点はございますが、現在おうかがいしているご事情を前提とするのであれば、協議を選択し、事件の早期解決を図ることが、相談者様にとって利益ではないかと思います。

続いて、弁護士に委任すべきかという点、一人で対応して問題ないかという点についてまとめて回答いたします。

当事務所では、弁護士に委任すべきか否かを、主に相手方の弁護士との交渉をご自身で対応可能であるか否かで判断しております。

例えば、当事者間で争いとなっている事項が法的に複雑な問題を孕むものである場合は、ご自身での対応は困難であるため弁護士に依頼することをお勧めしております。

また、ご自身で対応することによる精神的な負担を抱えるのがお辛いような方に対しても、弁護士に依頼することをお勧めしております。

以上のようなご事情がなく、ご自身で対応可能であれば一人で対応しても特に問題はございません。

弁護士に委任する場合、弁護士費用の負担が生じますので、この点も踏まえて、弁護士に委任すべきか否かを判断するのがよいかと存じます。

最後に、相手方の委任を受けた弁護士と話をする際に気をつけるべき点について回答いたします。

先に申しました通り、相手方の弁護士は相手方の利益を図るために活動します。

したがって、相談者様に法的知識が全くない場合、相手方に有利な条件で話が進められてしまうおそれがあります。

そこで、相手方の弁護士と話す際にはある程度の法的知識を身に着けておくべきかと存じます。

できれば事前に他の弁護士に相談をし、アドバイスを受けておくことが望ましいかと存じます。

ご質問に対する回答は以上になります。何かご不明な点がございましたら、お気軽に当事務所までご相談下さい。

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